女性の身体は、女性ホルモンの影響によって大きく変化を起こします。

特に女性は、40歳を過ぎた頃から生理不順が見られ、45歳頃から閉経が近づいてきたのでは?と思うような変化を感じる方が増えてきます。
個人差もありますが、閉経を挟んで前後10年間ほどの時期が「更年期」と呼ばれています。

私の身近に更年期障がいの症状が無い方々(50~60歳)もおられるので、必ずしも誰もがなるとは限らないようです。

現在47歳の私も老眼や更年期を感じませんが、生理周期が年々短くなってきていることは気になっています。

更年期について知識を得つつ、うまく乗り切ることが目標です!

40歳以上でも更年期障がいの症状が出ていないという人がいる一方で、20代~30代の女性の間でプレ更年期プチ更年期に悩む人達が増えています。

一般的な更年期障がいとの違い、なぜ若くても同じような症状が出る原因、初期症状や対策についてもみていきたいと思います。



更年期障がいと閉経の関係は?

更年期障がいは、閉経が近づくと女性ホルモンの一つ「エストロゲン」の量が急激に減少、卵巣の機能が低下し身体の中のホルモンバランスが乱れてしまうことでおこります。

女性ホルモンが減少してしまうと自律神経が乱れ、ほてり、のぼせ、冷えなど体の不調としてあらわれます。

つまり、ホルモンバランスの乱れによって起こる不調を「更年期障がい」といいます。

閉経についての女性の正直な気持ち

閉経とは、月経がなくなることです。
“月経がなくなる”とは、最後の月経から1年間過ぎても月経がない状態が続いている状態を指します。

閉経と聞くと、プラスな面やマイナスな面がありますね。


プラスとマイナスどちらを強く感じる?

閉経後のプラスの気持ち

  • 毎月の月経から解放される
  • 妊娠の不安から解放される
  • 気持ちを切り替えて人生前向き

閉経後のマイナスの気持ち

  • 女性として終わった気持ちや喪失感
  • 前に進む気持ちよりも不安な気持ち

女性の卵巣機能が低下してくるのは30代後半からですが、40代になると激減してきます。

50代からは女性ホルモンであるエストロゲンと黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されにくくなります。

閉経をプラスと感じる考え方もあればマイナスと感じる考え方もありますが、気持ちにゆとりを持ちつつ穏やかに過ごしたいですね。




エストロゲンの減少と自律神経の乱れの関係は?

閉経後の更年期について、最も欠かせないのが「エストロゲン」です。

エストロゲンとは?

卵胞ホルモンのことをいいます。

卵巣で作られ、子宮の発育や子宮内膜の増殖など最もかかわりがある女性ホルモンです。

年齢によってエストロゲンの量が変わります。

思春期の時期

エストロゲンの量が増えて女性としての発育や発達の機能が高まります。

そして、性成熟期に入ると規則的な周期に月経が始まることで、エストロゲンの量も安定し、毎月、月経の繰り返しが始まります。

だけど、

更年期

エストロゲンの量が少しづつ減少し、月経が止まる閉経前後は急激に低下していきます。

このエストロゲンの分泌が減少すれば、今まで調整されていた身体の様々な機能がうまく働きません。

エストロゲンが低下することは身体や神経にも関係が深く関わってきます。

自律神経の乱れと原因

脳は卵巣に対して、女性ホルモンをもっと大量に出すようにと信号を送ります。

そのため、脳から出された信号が周囲の脳に不要な興奮をさせてしまい、自律神経の調整がうまく働かなくなります。

そこで、女性ホルモンの急激な減少によってバランスが崩れてしまうことで心身共に不調が起こりやすくなります。

ただし、個人差もあります。

体調不良や神経の不調は多少ありますが、日常生活にまでも影響が出てきた時は治療が必要です。

プレ更年期・プチ更年期って何?

最近では20代から30代でも、ほてりやイライラなど更年期と同じような症状を感じる女性が増えてきていませんか。

これらは「プレ更年期」や「プチ更年期」などと呼ばれています。


何故この症状が増えているの?

更年期障害は、卵巣の機能が低下してエストロゲンの減少が引き起こすことで重い症状のものをいいます。

20代から30代の女性は卵巣の機能も安定しているので、更年期症状が起こることはありません。

主な原因は生活環境や職場などでの環境ではないかと考えられています。

仕事によって疲労やストレスが溜まったり、不規則な生活などをしていると自律神経のバランスが崩れてしまうなどの要因からも卵巣機能が低下してエストロゲンは減少します。

その結果、更年期障がいと似たような症状があらわるのです。

20代、30代の“無理”は、40代、50代になって響いていきます。

プレ更年期』『プチ更年期』を感じるほどのストレス環境にいるとしたら、どうかその状態から脱出できる方法を探してみてくださいね。

症状が出てしまっている方は、ぜひ以下を参考に。

更年期障がいの初期症状と対策は?

更年期障がいにはいくつかの症状があります。
まずは、更年期障がいの症状と種類を把握することが大切です。

なぜなら、それぞれの症状にあった対処法や治療法をすることで改善ができるからです。

女性にとって更年期は気分も滅入ってしまいがちですが、誰もが経験しうる可能性の高い症状なので気を落とさないでくださいね。

ホットフラッシュ(ほてり)

季節や外気温に関係なく身体が熱くなったり顔が赤くなったりする症状です。

個人差もありますが、症状が重いと汗をかきやすくなり、1日に1回で済む場合もあれば何度も症状がでてくる方もいます。

ホットフラッシュは更年期障がいの中では最も出やすい症状ですが、重い場合は婦人科や病院で診てもらいましょう。

のぼせ、多汗、発汗

のぼせ・多汗・発汗は、ホットフラッシュ同様で季節や外気温に関係なくボーッとしたり汗をかいたりします。

のぼせの場合は、1日中ではなく短時間でのぼせがひくことがありますが、ホルモン補充療法で改善することもできます。

多汗や発汗は、汗だけかく人もいれば、ホットフラッシュと併発してほてりと発汗のダブルで出る症状に悩む方もいます。

冷え性

女性が悩まされる最も多い症状のひとつがこの冷え性です。

「更年期障がいの冷え性」の原因は、血液の流れが悪くなることや自律神経のバランスが崩れていることです。

まずは身体を温かく保つことを心がけましょう。

特に夏場などにシャワーで済ませることが多いという方は、湯船に浸かって身体の芯から温めることが大切。

おすすめの入浴法は、半身浴や足湯がおすすめです。

イライラ、怒りっぽくなる

月経前症候群でイライラや機嫌が悪くなったりしますが、更年期になるとほんの些細なことでもイライラが起きやすくなります。

更年期障がいでは定番の症状で、家族や友達の言葉に対しても急にイライラしたりヒステリックになったりすることもあり、周囲や家族が驚いてしまいます。

ストレスを溜めないことを心がけるようにしましょう。

心を落ち着かせて適度な気分転換をすることが大事な時期であり、自分のため周囲のためにも不愉快な気分にさせていないか気をつけるように心がけたいですね。

動機、息切れ、疲れやすい

更年期になると動機や息切れを感じる女性が増えてきます。

急にドキドキと呼吸が苦しくなったりするのは、女性ホルモン低下に伴う自律神経のバランスの乱れが原因です。

ただし、気をつけなければいけないのは、更年期が原因ではない場合もあるということ。

この時期は別の病気が隠れていても更年期の症状と見過ごしがちになりますので、症状がひどい時は病院で検査することをおすすめします。

40代になってから疲れやすいのは?

疲れがなかなかとれない場合も更年期が関係しています。

年齢とともに体力も低下してきますが、ホルモンバランスの乱れによっても疲れが取れにくい身体へと変わっていくのです。

気持ちの問題も関係ないとは言えませんが、更年期は女性ホルモンが最も大きく影響してきます。

まずは、ホルモンバランスを調える生活を心がけることが大切です。

疲れた時は無理をせず、身体を第一に考えてゆっくりと休みましょう。

更年期障がいの症状を軽減するには?

更年期障がいは、さまざまな症状が起きたり情緒不安定になりやすい時期でもあります。

生き生きとゆとりを持って過ごすことで、症状を感じにくくすることが可能ですので、まずは無理をせずに。

更年期障がいは、女性ホルモンが大きく関わってくるため、自力ではどうにもならないこともあります。

自分自身が苦痛と感じるほどでしたら、迷わず病院(婦人科など)で診てもらいましょう。
不快な症状も適切な対応で軽減されます。

自分の身体を知るためにも、年に一度は定期健診を受けることも必要です。

更年期障がいは自分の身体を見つめなおすきっかけと思って、これからの人生のステップアップのひとつにしていきたいですね。